2009年8月20日木曜日

わしづかみ。


気がつくとレオンはエリックの腕の中。しょっちゅうエリックにむかって両手を広げて飛び込んでいる。エリックには20回くらいハグしてるのに、自分には一度もハグに来ない、とオリヴィエがすねるほど。











初日に気がついたんだけど、彼はかなり独特な話しかけ方をする。



普通は大人がレオンに話しかける時、それ相当の笑顔モードになると思うけど、エリックの場合は笑顔ゼロ。レオンの目を吸い込むように真正面からみつめながら、じいっと話しかける。
例えば、心をわしづかみにするってこういう感じではないかしら。本気で相手を落とそうとするときみたいに。それでどうやらわしづかみされちゃったらしい。











おかげでわたしはずいぶん楽できたわ。




オリヴィエはピザが得意なエリックに、生地のレシピを教わった。今までは牛乳を使っていたけどこっちは水を加える。この方がもちっとする。











あっと驚いたのがホワイトピザ。トマトソースのかわりにサワークリームを使ったもので、新鮮なおいしさだった。
とにかく、ゲストがお料理までしてくれるなんて、わたしにとってもバカンスだわ。









もうエリックたちはヨセミテにでかけてしまったけれど、みんなでぎゅっとつまった休暇を過ごした気分になった。楽しかったね。





○○○八月メモ○○○


エリックが統計の研究で通う、ニューメキシコ州のロスアラモス国立研究所は、世界の最先端科学技術をうみだす総合研究所で、優秀な頭脳が集まることからアメリカの至宝ともよばれているところ。
ロスアラモスの街はロッキー山脈の南端、標高2200mの高原にあって、自然もすばらしいらしい。
そしてここは、広島と長崎に投下された原子爆弾が開発製造された場所でもある。
八月は戦争を思い出す季節。今でも、たくさんの土地で毎日のように命からがら生きている人たちがいる。レオンにいつかきちんと教えたい。