アイススケートのあとは、アルカトラズ島へフェリーで渡って、脱獄劇で有名な元連邦刑務所内をオーディオツアーした。
ツアーの最後に、刑期を終えて自由の身になった元囚人の、街に出た時の感想がある。みんながせかせかとどこかへ向かって歩いている、でも自分には予定がない、行くアテがない、死ぬほどそれがこわかった。って。聞いててわたしもこわくなった。
所内の広場から見える、対岸のサンフランシスコ。
帰る家があるって、そう考えるだけでほっとするんだわ、と思いながらサンノゼに戻ってきた。
数日前のことだけど、オリヴィエが同僚からレモンをもらってきた。お庭で実ったレモンは、スーパーで見るようなレモンイエローじゃなくて、なぜか真黄色。
並べていたら、むかし静物画でこんな風に並べたことがあった気がした。
薄切りにして、砂糖漬けにして、熱いお茶と一緒に食べようかな。